伝検通信に漆のコラム④を寄稿しました

時事通信社が展開する「日本伝統文化検定」(伝検)。
理事の中根による漆のコラムが、伝検通信に公開されました。
お正月のテーブルを整える、中根流のポイントをお伝えしています。お読みいただけたらうれしいです。
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「漆のこころ」 第4回
福を招く、お正月のテーブル
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お正月は、年中行事の中で最も大切なハレの日。新しい年の実りと幸せを授けてくださる「歳神様」をお迎えする準備を、少しずつ始める頃となりました。
思い出すのは、子どもの頃のお正月。いつもよりあらたまった装いで、きものを纏(まと)う両親と、輪島塗のお重に詰めたおせちを囲んで新しい年を寿(ことほ)ぐ。元旦の家族だんらんの光景は、今も心に鮮やかです。
さて、「お正月のテーブルをもっとすてきにしたいけれど、どうすればいいの?」というお声をよくいただきます。そこで今回は、ささやかながら私流のポイントを三つご紹介します。
1、色あわせ
まず一つ目は、色の調和です。紅白・金銀が古典的なイメージでしょうか。おめでたい紅白、豊かさを表す金と銀は、王道の配色です。私はリネン類に清らかな白を選び、差し色に赤と金を効かせるのが好みです。色あわせを意識するだけで、ぐっとお正月らしさが増します。
2、縁起の良い花材と小物で演出
松や南天など縁起の良い花材を少しあしらうだけで、テーブルがいきいきと華やぎます。さらに、干支(えと)や吉祥文様の小物を添えると新春ムードが高まります。そして、忘れてはならないのが「祝い箸」。両端が細く「両口箸」とも呼ばれ、片方は人、もう片方は神様が使うという特別なお箸です。「神様と共に食事をいただく」。お箸にこめられた意味を知ると、自然への感謝と畏敬の念にあふれてやみません。
3、和の素材を取り入れる
最後に、和の素材を使うこと。和紙のランチョンマットや箸袋、水引など和の素材を取り入れると、テーブルに品格が生まれます。そして、和の素材といえば、やはり「漆」の出番です。漆塗りのお椀(わん)でいただくお雑煮は格別においしく感じられます。お重に屠蘇器(とそき)、銘々皿、ハレの漆器などもどこか誇らし気でうれしそう。テーブルをしつらえ、”漆オールスター”が並ぶ景色は晴れやかで、「日本に生まれて良かったな」と感じ入ります。
艶やかな漆器で歳神様をお迎えし、家族の健康と幸せを祈る―。そのひとときに、幼い頃の記憶がそっと重なります。伝統は、こうして暮らしの中で息づき、次の世代へと受け継がれていく。お正月のテーブルは、未来へ続く小さなかけ橋なのかもしれません。
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執筆者プロフィール


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YUI JAPAN主宰/NPO法人ウルシネクスト理事
JAL国際線CA・要人接遇を経てYUI JAPAN主宰。「うるしのある麗しいくらし」をテーマに、心豊かなライフスタイルを提唱。最上質の輪島塗を厳選してご紹介し、お誂え、商品開発も行う。漆工藝をはじめとした伝統文化に関する執筆、講演、ワークショップ、「和の作法」指導など活動は多岐にわたる。伝統を未来へつなぐため、「日本の美意識」を国内外へ伝え続けている。
公式Webサイト
https://yuijapan.jp
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